他施設での介護事故について
2010年10月20日
by uk
昨日でしょうか、東京の介護施設で介護事故がありました。
入浴中にご利用者様が溺死したとの報道です。
当然、直接介護に従事していた職員や管理者、施設長は
刑事責任を問われなければいけません。
しかし、この事件を個別的な事件としてのみ捉えることは
事の本質を見誤ります。
介護に関しては厚生労働省が、
それぞれの介護作業を点数化して報酬を決めています。
入浴も然りです。
その積算作業、私は見たことがありませんが、
恐らくは入浴の実務を平均化して、
その作業時間から積算しているものと考えます。
さて、官僚の皆様の世界にあって人は数字に過ぎません。
「0.2人」なんて表現が罷り通る世界です。
しかし、実際の世界に「0.2人」なんてことはありません。
小さい施設ではこの端数を処理できず、
入浴のときなどに
通常の介護に従事する職員の数が減る傾向にあるのです。
事実を検証していませんから、ここから先は憶測ですが、
今回の施設でも
入浴業務に4名の方が従事していたとの報道を信じるならば
4名のプロが同時に不在になることは考えにくく
入浴以外の業務に特変があり、
リーダーが指揮できないままパニック状態の中で
入浴業務に従事していた4人全員が
浴室を離れてしまったのではないでしょうか。
もし、特変なく4人が浴室を離れたのであれば
日頃から人手が不足していて
入浴作業中に他の作業を兼務していた可能性がありますが、
これは絶対にあってはならないことです。