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伊勢丹に見た、とっても自然な福祉のあり方

2010年6月18日
by uk

6月18日板長は、

千葉市で障害者の方々の雇用拡大をコーディネートしている

寺澤さんと言う方の企画で、

百貨店大手の「株式会社伊勢丹」さんの特例子会社である

「株式会社伊勢丹ソレイユ」さんにお邪魔して来ました。

 

さてさて、

何で老人ホームの板長が障害者の方々の問題を記事にするのか。

そんな疑問もおありだと思いますが、

板長が考えている「福祉」についての理想像の1つが

「株式会社伊勢丹ソレイユ」さんにあるので、

まずはご覧ください。

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活気が上手く伝わるでしょうか。

最初は寺澤さん率いる我々視察団?の登場に緊張していた彼ら。

でも少し時間が経って、普段どおりの生活リズムになったようです。

そのときのみんなの自信に満ちた笑顔↑↑

「与えられた福祉」ではなく、「つかみとった幸せ」が見えませんか?

 

ご案内くださったのは代表取締役の四王天(しおうでん)さん。

とても強烈なリーダーシップを感じる方で

発する言葉も強烈で、一言一言に感動を覚えました。

  「彼らの方が仕事がよくできますよ。」

  「ボランティアじゃないから、ちゃんと仕事としてやっている。」

  「働く仲間だから最低賃金除外指定など最初からなかった。」

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(仕事の流れを説明してくださっている四王天氏)

私が目指す「福祉」は、自立した「福祉」なんです。

板長としての私が働く老人ホームも例外ではありません。

予算上、行政から独立していない施設は役人の天下りを招き

国がくしゃみをしたら、風邪をひきます。

そんな施設や福祉制度は百年続きません。

 

障害があるから働かない、

ソレイユさんではそんな温い考えの人はいません。

頑張って働いて稼いでやるぜって意気込みが見えたし、

みんな仕事に誇りを持っているのがカッコよかった。

 

国からの補助金に頼るような福祉ではなくて、

障害のある人も、高齢者の方も、子どももお母さんも、

社会に何か貢献ができるならば、

それがたとえ些細なことでもいいから、

まず自分が頑張ってみる。

結果としてお互いに助け合うことにつながる。

これが日本が生き残るための

本当の意味での「福祉」じゃないかなっと。

 

これからの日本は「高福祉」が求められています。

でも「高福祉」=「高コスト」では国家は破綻します。

かつてのイギリスがそうでした。

でも、ソレイユさんは「福祉」を「コスト」にしないで

「資産」にしていました。

自民党さんも民主党さんも、

「福祉」を考えるときの視点をちょっと変えてくれませんか?

はっきり言ってソレイユさんが実現されたのは

「高福祉」=「低コスト」ですよ、凄くないですか?

 

でも、そこにはソレイユさんの巧みな知恵があったればこそ。

この辺りをお上の方々に是非見習って欲しい。

お金をかければいいって話じゃないんだわ。

①障害のある方が得意とされている仕事を社内から上手に分離。

②本社との包括契約により事務経費をカット。

③障害のある方が働きやすいように作業方法を工夫。

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ビジネスの先輩としての四王天さんのお話も興味深かったです。

コストの切り方や仕事の流れも、「大胆」。

イメージは

  「作ったカレーからじゃが芋を抜き取るぐらいなら

   作る前のカレーから根こそぎ抜き取れば簡単!」

そんな感じなんですが、私の表現が上手じゃないですねぇ^^;

無駄なコストはカットして、障害のある方々の雇用につなげる。

意味のあるコストカットだからみんなが頑張る。

この上向きスパイラルが本当に羨ましい限りでした。

さて、私が目指す「福祉」。

「伊勢丹」さんとは「企業力」が違っていて、

とても同じ土俵には乗れません。

だから

小さいは小さいなりの、

身の丈にあった方法を模索しなければなりません。

志ある多くの先輩や仲間たちと

勉強をしながら実現をさせたいと思います。

それまでは板長、絶対に逃げませんから、

千葉のみなさん、少々うるさいですがゴメンなさい。

 

文末になってしまいましたが、

お忙しい中、見学をお許しいただき、四王天さんを始めとした

「株式会社伊勢丹ソレイユ」のスタッフのみなさん、

本当にありがとうございました。

 

1つの「福祉」の理想を極々自然に実現されているソレイユさん

ブログを更新しながら興奮と感激で涙が止まりません。

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